2025年から、自社の役員になりすまし、社員宛にLINEグループを作るように要求するなりすましメールが多数送信されています。
北海道で計1億円を超える被害が出るなど、メール1通から甚大な被害をもたらすことも懸念されています。
今回は、GoogleWorkSpaceのGmailで「社長」「役員」になりすました詐欺メールを防ぐ方法として、コンプライアンス(=管理者側のルール)で拒否する方法を詳しく解説します。
今回のポイント
なりすましメールは、特定のアプリを使った一斉配信により行われることが多く、そのアプリからの送信メール全体をフィルタリングで拒否するのが最も効果的です。
特に、なりすましメールには「Supmailer」というソフトウェアが使われることが多く、そのソフトウェアから送信されたメールを拒否する方法を具体的に紹介していきます。
- なりすまし詐欺メール送信ツールで頻繁に使われるアプリ「Supmailer」からの受信拒否
- GoogleWorkSpaceのGmailではメールヘッダーに含まれる文字列を条件にした拒否ルールを作成できる
- GoogleWorkSpace 管理コンソールの「コンプライアンス」ルールを使うのが最も確実
Supmailerとは何か
「Supmailer」は、ビジネスメール詐欺(BEC)や指示なりすまし詐欺で使われることが多いメール送信ツールです。
特徴として、以下のようなヘッダー痕跡が残ることがあります。
X-Mailer: Supmailer
User-Agent: Supmailer
この 「Supmailer」という文字列を検知してブロックするのが今回の対策です。
Supmailer経由のなりすましメールを遮断する設定手順
それでは、具体的にGoogle Workspaceの管理コンソールから、詐欺ツール「Supmailer」などの特定の文字列を検知してメールを拒否(ブロック)する設定方法を解説します。
この設定を行うことで、ユーザーの迷惑メールフォルダに振り分けるのではなく、組織の入り口で受信自体を拒否(ドロップ)することが可能になります。
- Google 管理コンソールに特権管理者アカウントでログインします。
- 左側のメニューから [アプリ] > [Google Workspace] > [Gmail] を選択します。
- ページを下にスクロールし、[コンプライアンス] をクリックします。
- [コンテンツ コンプライアンス] セクションを探し、[設定](または [別のルールを追加])をクリックします。
- 設定名を入力します(例:
詐欺メール対策:Supmailer拒否ルール)。 - 「1. 影響を受けるメール」 で、[受信] と [内部 – 受信] にチェックを入れます。
- 「2. 各メッセージで検索する表現を記述する」 で、[追加] をクリックします。
- プルダウンメニューから [詳細なコンテンツ照合] を選択します。
- [位置] で [全文ヘッダー] を選択します。
- [照合タイプ] で [次を含むテキスト] を選択します。
- [内容] に
Supmailerと入力します。 - [保存] をクリックします。
- 「3. 上記の表現が一致する場合の操作」 で、[メッセージを拒否する] を選択します。
- (任意)[拒否通知をカスタマイズする] にチェックを入れ、拒否理由を入力することもできますが、詐欺メール相手には情報を与えないよう、デフォルトのままでも問題ありません。
- 右下の [設定を追加] または [保存] をクリックします。
最後に、画面右下の [保存] をもう一度クリックして変更を反映させます。
※設定の反映には最大で24時間かかる場合がありますが、通常は数分から数時間で適用されます。
まとめ
2025年現在、北海道での大規模被害例にもある通り、詐欺の手口は非常に巧妙化しています。
「怪しいメールは開かない」という社員個人の注意喚起だけでは限界があります。
今回紹介した 「メールヘッダーに含まれるツール名(Supmailer等)を条件にした拒否ルール」 は、管理者側で一括適用できるため、極めて有効な防壁となります。
本対策のメリットは、以下の通りです。
- 誤ってリンクを踏んだり、LINEグループに参加したりするリスクを低減できる
- 一度設定すれば、該当するツールからのメールは自動的にブロックされ続ける
- 表示名(社長名など)を変えられても、送信システム固有のヘッダー情報は隠しにくいため、高い精度で検知可能
自社の役員を名乗る不審な連絡が届く前に、ぜひこの「コンプライアンスルール」を活用した高度なフィルタリングを導入し、組織の安全を強化してみてはいかがでしょうか。
※本設定は、正規のメールに「Supmailer」という文字列が含まれている場合も拒否対象となります。導入後は、意図しない拒否が発生していないか、管理コンソールの「メールログ検索」などで定期的に確認することをお勧めします。
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