毎月の売上公開だけでなく 賃料プラス売上歩合が付く! コインパーキングで土地活用

駐車場経営でコインパーキングを始める手順と収益化までの期間を徹底解説

遊休地や空き地をそのままにしておくのは、資産としての有効活用がされず、固定資産税の支払いが続くなどのリスクが多いことはご存じかと思います。

そこで近年注目を集めているのが、コインパーキングとしての土地活用です。

駐車場経営会社に業務を委託することで、土地オーナー様の代わりに「設備設置」「運営」「清掃」「売上管理」まで一括して代行させることが可能です。

しかし、駐車場経営は実際にどのような手順でコインパーキングを始めたらいいの?と疑問に持つ方も多いのではないでしょうか。

本記事では、駐車場経営でコインパーキングをするにあたっての実務の流れから収益化までをできる限り具体的に説明します。

目次

コインパーキング経営開始の詳しい手順

①現地調査と収益シミュレーション

まずは所有地に対して、駐車場経営が可能かどうかを判断するために「現地調査」を実施します。

具体的には以下のような観点でチェックが行われます。

  • 立地条件(駅・商業施設までの距離、住宅街か商業地かなど)
  • 周辺の交通量や車の流れ
  • 近隣にある既存の駐車場の料金・稼働状況
  • 土地の広さや形状

これらの条件をもとに、想定される「駐車料金」「稼働率」「月間または年間の売上見込み」が算出されます。

重要なのは、地理的な条件と周辺需要の把握です。

たとえ土地があっても、車の出入りが少ない場所では思うような収益は期待できません。

そのため、ここで慎重に判断することが極めて重要です。

契約締結と条件の確認

現地調査とシミュレーションの結果をもとに、オーナー様と運営会社との間で契約を結びます。

この契約には主に以下の内容が含まれます。

  • 土地の使用範囲や契約期間
  • オーナーへの賃料の支払い方式
  • 運営・清掃・メンテナンス等の管理業務の内容
  • 原状回復の条件(契約終了時に更地に戻すかどうか)

駐車場経営会社に任せることで、オーナー様の負担なしで「設備設置」「看板立て」「精算機導入」「運営開始」までを一括で請け負います。

このような場合は、オーナー様は土地を提供するだけでよく、初期費用や毎月の運営管理は不要です。

設備設置と運営開始

契約後、実際にコインパーキングとして運用するための準備が進みます。

この段階で行われることは以下のとおりです。

  • 駐車スペースの区画線引き、ライン引き
  • 精算機・駐車券発券機の設置
  • 看板・案内板の設置
  • 必要に応じて照明・防犯カメラの導入
  • 運営開始

設置が完了すれば、いよいよ運営スタートです。

オーナー自身が現地に行く必要はなく、すべて運営会社が代行します。

このように駐車場運営会社に運営を委託することで、土地オーナーは「不労所得」に近い形で収益を得ることが可能になります。

売上公開およびオーナーへの支払い

運営開始後は、あらかじめ決められた賃料や歩合報酬がオーナー様に支払われます。

空き地のまま放置していて収益性がゼロだった土地でも、収益性が高まりかつ運営を一括委託できるという点は、多くの土地オーナーにとって大きな魅力です。

契約満了後の原状回復

契約期間が満了した場合、必要に応じて土地は「原状復帰」され、元の更地や土地形状に戻されます。

将来別の用途に土地を使いたいときにも、柔軟に対応できます。

コインパーキング経営のメリットとデメリット

コインパーキング経営には多くのメリットがありますが、もちろん注意すべき点もあります。

項目メリットデメリット
資金・初期投資初期費用がゼロまたは低額。既存の土地を活用できる。土地の条件(立地、形状、アクセス)によって収益性が大きく左右される。
管理・手間運営会社に全て代行させることができるため、土地オーナー様は「土地を貸すだけ」でよい。電気代などのランニングコストがかかる場合がある。
収益性需要が安定しやすく、収益が見込める。稼働率が低いと、期待した収益に届かない可能性がある。
流動性・将来性契約満了後に原状回復で土地を返却してもらえるため、将来的な用途変更が可能。駐車場以外の用途に使いたいとき、再設計や手続きが必要になる可能性。

総合的にみれば、駐車場経営でコインパーキングを運営することは「初期費用をかけず」「管理の手間をかけず」「安定収益を目指す」土地オーナー様にとっては、非常に魅力的な選択肢であると言えます。

一方で、土地条件や立地次第では収益が伸び悩む可能性があるため、綿密な現地調査とシミュレーションの精度が重要です。

収益化までの期間目安

収益開始までの期間

コインパーキングを始めるまでにかかる期間は、土地の状況や契約までの進み具合により異なります。

ただし、一般的には以下のような工程と期間が想定されます。

  1. 土地の相談・現地調査(数日)
  2. 収益シミュレーション(数日)
  3. 整備・機械設置(数日〜数週間)

つまり、申し込みから運営開始までおおよそ1か月程度で駐車場経営がスタートできるケースが多いです。

収益化が見込めるまでの期間

収益は、毎月の固定賃料になる場合や、売り上げによって報酬が変動する歩合報酬など、駐車場運営会社によってオーナー様の得る利益は大きく異なります。

毎月固定賃料が収益になる場合は、運営会社からの賃料振込みのタイミングで収益化がはじまります。

歩合報酬の場合は、概ね運営開始から3〜6か月程度で「安定した収益水準」に乗るケースが多いようです。

これは、近隣住民や通勤・通学者、買い物客などが駐車場を継続的に利用し始めるまでに時間がかかるためです。

ただし、注意すべきは「すぐに高収益」という過度な期待です。

立地が悪い、需要が見込めない地域では、そもそもの稼働率が上がらず、収益化が遅れる可能性があります。

注意すべきポイントと失敗しないための対策

もちろん、コインパーキング経営には「万能」というわけではありません。

成功するためには、以下のような注意点があります。

  • 土地の立地条件が悪いと、そもそも稼働率が低く、収益が伸びない可能性がある
  • 周囲に競合駐車場が多いと料金競争に巻き込まれる可能性がある
  • 地域の条例・規制、近隣住民の反対などがないか確認が必要な場合がある
  • 駐車需要の変動(例えばリモートワークの普及による通勤減少など)により、安定性が揺らぐリスクがある

これらのリスクに対応するには、「信頼できる運営会社」を選ぶことが重要です。

また、場合によっては「月極駐車場」との比較も検討すべきです。周辺環境や需要に応じて、どちらの方式が合うかを判断することが重要です。

まとめ

コインパーキング経営は、遊休地や空き地を賢く活用し、安定した収益を得たい土地オーナーにとって有力な選択肢です。

ただし立地条件や競合、運営会社の信頼性によって結果は大きく異なります。したがって、スタート前にしっかりと調査を行い、信頼できるパートナーを選ぶことが成功の鍵となります。

慎重に準備し、適切に運用すれば、土地オーナーにとって「安定した収益源」となり得ます。

もしあなたが空き地の活用で迷っているなら、一度コインパーキングという選択肢を検討してみてはいかがでしょうか。

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この記事を書いた人

【プロフィール】
総合不動産産業を中心に、住宅の供給、不動産の購入や売却のお手伝い、賃貸不動産などの管理業務、住宅建築など、幅広い事業に取り組んでおります。
弊社では、「収益不動産の開発・販売」、「遊休不動産の収益化および収益性のバリューアップ提案」を自社事業として行います。また、それらをお預かりしてしっかりとして修繕計画に基づく修繕、適正な管理業務を行うことで、不動産(アセット)の価値を最大限維持・増強させます。
【許認可】
宅地建物取引業 神奈川県知事(1) 第32947号
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一級建築士事務所 神奈川県知事登録 第19037号
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(公社)神奈川県宅地建物取引業協会
(公社)全国宅地建物取引業保証協会
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