権利調整事業

底地権

底地権とは、他人に土地を貸している「地主」としての権利のことを指します。具体的には、借地権を持つ建物所有者に土地を貸している場合、その土地の所有権を有しているオーナー様が持つ権利が底地権です。

このような関係は、日本の住宅地や都市部で長年にわたり見られ、土地と建物の所有者が異なる状態が続いています。底地は一見すると安定した資産に見えますが、地代収入の管理や契約更新、借地人との交渉など複雑な管理業務が伴います。

煩雑な借地人との交渉

借地契約の更新時や地代の改定、建て替えの承諾など、底地権者であるオーナー様は借地人と多くのやり取りが必要です。交渉が難航したり、法律的な知識を要するケースも多く、個人で対応するには限界があります。

不動産会社に任せることで、法律や慣習に精通した担当者が借地人との交渉を代行してくれます。書面の作成から合意形成まで一貫して対応してくれるため、オーナー様の精神的・時間的な負担を大幅に軽減できます。

底地権は、借地権と一体化させることで「完全所有権」として流通価値が高まります。そのため、借地人との交渉を通じて等価交換や共同売却、買い取りの提案を進めていくことで、資産価値の最大化が期待できます。

不動産会社は、これらの調整をプロの視点からサポートし、オーナー様の目的に合った解決策を提案します。特に複数の借地人が存在する底地の場合には、整理・集約によって管理の効率化と収益性の向上が図れます。

底地は相続財産として引き継がれる際、借地人との関係性や収益状況によって資産評価が左右されます。不動産会社を活用することで、底地の現状把握や将来の運用プランを整理し、相続税対策や円滑な承継準備を進めることができます。

専門的なアドバイスのもと、早期に活用方針を明確にしておけば、後継者にとっても管理しやすい資産となり、長期的な安定経営に貢献します。