賃貸物件に住んでいると、部屋を自分好みにアレンジしたいという気持ちが湧いてくることがあります。
しかし、賃貸物件でのDIYには制約があり、退去時には「原状回復義務」を果たす必要があります。
本記事では、賃貸物件でDIYを行う際に気をつけるべきポイントと、原状回復に関する基本的な知識を解説します。
賃貸物件でのDIYの基本ルール
賃貸物件でのDIYは、自由に行うことができるわけではありません。
まずは、契約書を確認し、DIYの範囲や原状回復義務について理解しましょう。
原状回復義務とは?
原状回復義務とは、退去時に物件を元の状態に戻す義務のことです。
賃貸借契約では、物件を借りたときの状態、もしくはそれに近い状態で返すことが求められます。
この義務を怠ると、敷金の返還が減額されたり、追加の修繕費を請求されることがあります。
契約書の確認ポイント
- DIYの可否
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契約書の中にDIYに関する項目があるかを確認しましょう。
例えば、壁に画鋲や釘を使用できるか、ペイントや壁紙の変更が許可されているかなどが記載されていることがあります。
- 特約事項
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原状回復に関する特別な取り決めがある場合、特約事項に記載されています。
例えば、退去時に特定の修繕費が発生することが明記されていることがあります。
許容されるDIYの具体例
賃貸物件で許容されるDIYは、一般的に以下のようなものです。
画鋲や小さな釘の使用
小さな画鋲や釘を使用してポスターや軽い棚を掛けることは、多くの賃貸物件で許可されていることが多いです。
ただし、大きな穴を開けるような釘や、重量のあるものを掛けるのは避けましょう。
突っ張り棒や両面テープの活用
壁や天井に穴を開けずに使用できる突っ張り棒や、剥がせるタイプの両面テープを使ったDIYは、賃貸でも安心して行えます。
カーテンの設置や、簡易的な収納棚の設置に活用できます。
両面テープにおいては、はがせるタイプのものでもゆっくりと剝がさないと跡が残ってしまいます。
跡が残ると消すための費用や床材交換費用を支払わなければいけないことになります。
可動式家具の設置
固定せずに移動できる家具や収納を活用することで、壁や床を傷つけることなく、空間を有効活用できます。
特に、キャスター付きの家具や、組み立て式の収納棚は便利です。
注意が必要なDIYの例
賃貸物件で行う際に注意が必要なDIYの例をいくつか挙げます。
壁紙の張り替えやペイント
壁紙の張り替えや、壁にペイントを施すことは、原状回復が困難なため、許可なく行うべきではありません。
退去時に元の状態に戻せる場合のみ行うことを検討しましょう。
電気工事や水回りの改造
照明器具の交換やコンセントの増設、キッチンやバスルームの改造は、専門知識が必要であり、物件の構造に影響を与えるため、基本的には行わないようにしましょう。
床材の変更
カーペットやフローリングを新しいものに変えることは、原状回復の際に元に戻すのが難しく、高額な修繕費が発生する可能性があります。
床を保護するためにカーペットを敷くなど、原状を保護する目的であれば許可されることもあります。
DIY後の原状回復のポイント
DIYを楽しんだ後、退去する際には必ず原状回復を行いましょう。
以下は、原状回復を行う際のポイントです。
元の状態に戻す
- 画鋲や釘の穴がある場合は、穴埋めパテを使用して補修します。
- 両面テープの跡やペンキの剥がれなどは、専用の補修材を使って修復します。
- 照明器具やカーテンレールなど、取り付けたものはすべて元の状態に戻します。
清掃を行う
- DIYの作業で発生したゴミや汚れをしっかりと清掃し、部屋をきれいな状態で返却しましょう。
- 壁や床の汚れ、ほこりなども徹底的に掃除し、物件を借りたときと同じような状態にしておきます。
まとめ
賃貸物件でのDIYは、契約書の確認と事前の相談をしっかりと行い、原状回復を考慮した上で楽しむことが大切です。
無理のない範囲で自分の住まいをカスタマイズし、快適な生活空間を作り上げましょう。
DIYを楽しんだ後は、きちんと原状回復を行い、気持ちよく退去できるように心がけましょう。